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キネマの屋根裏 PLAYGOING

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ル テアトル銀座へ毛皮のマリーを観てきました。

marie.jpg

http://www.parco-play.com/web/play/marie09/

STORY
物語は、擬古典的に装われた贅沢な一室で繰り広げられる。
日本一ゴージャスな美貌の男娼・毛皮のマリー。
応接間の大草原を捕虫網片手に蝶を追いかける絶世の美少年・欣也。

日本一ゴージャスな男娼のマリーに、わが子以上に過保護に可愛がられ、
外の世界を知らず育てられた美少年の欣也の前に、誘惑を企てる美少女。
そして、欣也の見たこともない未知の世界へと誘うのだが・・・




観劇経験がほぼ皆無だったのもあり、期待と不安が入り混じった中で会場へ入ったのですが
あっという間の約2時間。すっかり美輪明宏演出の寺山ワールドに魅了されてしまいました。

幕があがって目に飛び込んできたのは
きらびやかな照明を当てられ揺れるカーテン。天井から吊るされた沢山の蝶。
バスタブの中で優雅に入浴する美輪さんと下男の麿赤児。
まず二人の存在感に圧倒される中、ストーリーは進んでいきます。

男性のみで構成された舞台だったのですが、配役に違和感がまったくなかったです。
欣也役の吉村卓也も半ズボンが似合って無邪気な、マリー風に言うならば愚図な様が(笑)可愛く、
白いブーツにひらひらのピンクのドレスで舞台を駆け巡る若松武史の美少女役も愛らしく、
日に焼けた肌に引き締まった体の菊池隆則の水夫役は少し俗っぽさを感じるところも
マリーと二人で会話をする時の“ズレ”を表すのに良かったな、とも思えました。
下男役のマメ山田と日野利彦がコミカルにうろちょろするのも可愛かった。

復讐として育てた息子を、母として愛してしまったが故に抱える苦悩と葛藤。
母の過剰までの愛情に包まれ、幽閉された少年が外の世界に触れて知る絶望。
それらの感情の影に寄り添うように現れる醜女の悲哀。
マリーの口から零れ落ちる虚構と現実、愛情と愛憎を憂う台詞の数々。
寺山修司の作品は、エキセントリックな印象だけが先走りしているように思えるのですが、
(実際私もそういった印象に魅せられて寺山作品を触れる切っ掛けになったのですが)
謳うテーマは母子として、人と人としてとても普遍的な想いを綴っていたように思えます。

今回観劇後にパンフレットと合わせて戯曲集も購入し、読んでみました。

戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫)戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている (角川文庫)
(2009/02/25)
寺山 修司

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改めて今回の舞台は『美輪明宏演出』という言葉通りのものだったんだな、と納得。
戯曲はラストがかなり丸投げになってしまっておりますし、
細部も美輪さんなりの解釈で演出された事によって印象が大分異なるものになってますね。
しかしながら、舞台ラストの演出に関してはどう咀嚼するべきかと疑問符を浮かべてしまってます…。
寺山の作品は雰囲気を感じ取ったもの勝ち的な考えを持ってたりするので
あまり気にせずにいたらいいのかもしれないのですが…でも誰かに明示して頂きたいです(笑)。

逆に舞台だけでは受け止める事の出来なかったものを
戯曲とパンフレットを読んで受け入れられる事が出来たりしたもので、
もしご覧になる方がいらっしゃったら是非パンフレットの購入をオススメします。
私自身、寺山と母・はつのエピソードを読む事でこの作品の印象が変わったりしました。

席は少し遠めではあったのですが、音楽、舞台演出、俳優さん達の演技する姿を
その場で観るという事が初めてで大変衝撃を受けました。
映画やドラマとはまた違った、限られた空間の中で物語を表現するって凄いな…!
また機会があれば色んな舞台を見てみたいと思いました。
[ 2009-05-04 (Mon) 11:48 ]   Comment(0)
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