なんとなく久々にスクリーンで映画が観たいなーと思って、上映情報を色々調べておりましたら
新文芸坐でちょうど休日に黒澤映画2本上映しているという事で「白痴」観てきましたよ。
「酔いどれ天使」は入替時に続けて観るか迷いに迷ったけれど時間がなくて諦めました…!
戦争のショックで精神を痛んでいる亀田欽司は、復員先で赤間と出会う。
彼と共に政治家の妾・刀K須妙子の写真を見た亀田は、彼女の美しさに心を奪われてしまい…。
死刑直前に無実が証明され、それを切っ掛けに白痴になってしまった主人公・亀田。
荒くれ者でありながら、ひとりの女を愛し抜くが故に苦悩する男・赤間。
政治家の情婦として、絶望に苛まれながら生きる美女・妙子。
ワガママながらも真っ直ぐと亀田を愛する亀田の居候先の娘・綾子。
愛しさと嫉妬と羨望の渦巻く4人の感情は交錯し、物語は展開していきます。
原作ではドイツが舞台でしたが、映画では日本は北海道を舞台にストーリーが繰り広げられます。
吹雪の空、雪の積もった街がモノクロ映画ならではの白と黒のコントラストを生み出し、
映像の深みと美しさを、そしてシナリオをより一層際立たせていたのがとても印象的でした。
映し出される映像のどこをとっても非の打ち所のない演出と構図。
黒澤映画を観たのは初めてなのですが、
同時にこれほどまでに総てが完成され尽くした映画、というものも初めて観た気がします。
キャストの熱演も見所のひとつだと思います。
個人的にはなんといってもヒロイン・原節子の迫力がたまりません!
黒い服を身にまとい、大きな瞳で愛しい人を見つめる姿が気高く、美しい。
森雅之の舌足らずな台詞回しと挙動が主人公の印象をより強くさせ、
三船敏郎の力強さ、男らしさも、久我美子のツンデレお嬢様っぷりも目が離せません。
冒頭に流れたナレーションにて
『この世の中は、真に純粋で善良な人間が白痴(バカ)である』
との一文があります。
そして最後に綾子が頬に涙を伝わせながら呟く言葉。
死に直面したゆえに芽生えた純粋さが、
彼に魅了された人々の手によって脆くも崩れていく様が見ていてとても胸を苦しくさせます。
ただ、その苦しさに気付けた事こそがこの映画の素晴らしさを物語っていると思います。
新文芸坐でちょうど休日に黒澤映画2本上映しているという事で「白痴」観てきましたよ。
「酔いどれ天使」は入替時に続けて観るか迷いに迷ったけれど時間がなくて諦めました…!
![]() | 白痴 [DVD] (2008/06/27) 原節子森雅之 商品詳細を見る |
戦争のショックで精神を痛んでいる亀田欽司は、復員先で赤間と出会う。
彼と共に政治家の妾・刀K須妙子の写真を見た亀田は、彼女の美しさに心を奪われてしまい…。
死刑直前に無実が証明され、それを切っ掛けに白痴になってしまった主人公・亀田。
荒くれ者でありながら、ひとりの女を愛し抜くが故に苦悩する男・赤間。
政治家の情婦として、絶望に苛まれながら生きる美女・妙子。
ワガママながらも真っ直ぐと亀田を愛する亀田の居候先の娘・綾子。
愛しさと嫉妬と羨望の渦巻く4人の感情は交錯し、物語は展開していきます。
原作ではドイツが舞台でしたが、映画では日本は北海道を舞台にストーリーが繰り広げられます。
吹雪の空、雪の積もった街がモノクロ映画ならではの白と黒のコントラストを生み出し、
映像の深みと美しさを、そしてシナリオをより一層際立たせていたのがとても印象的でした。
映し出される映像のどこをとっても非の打ち所のない演出と構図。
黒澤映画を観たのは初めてなのですが、
同時にこれほどまでに総てが完成され尽くした映画、というものも初めて観た気がします。
キャストの熱演も見所のひとつだと思います。
個人的にはなんといってもヒロイン・原節子の迫力がたまりません!
黒い服を身にまとい、大きな瞳で愛しい人を見つめる姿が気高く、美しい。
森雅之の舌足らずな台詞回しと挙動が主人公の印象をより強くさせ、
三船敏郎の力強さ、男らしさも、久我美子のツンデレお嬢様っぷりも目が離せません。
冒頭に流れたナレーションにて
『この世の中は、真に純粋で善良な人間が白痴(バカ)である』
との一文があります。
そして最後に綾子が頬に涙を伝わせながら呟く言葉。
死に直面したゆえに芽生えた純粋さが、
彼に魅了された人々の手によって脆くも崩れていく様が見ていてとても胸を苦しくさせます。
ただ、その苦しさに気付けた事こそがこの映画の素晴らしさを物語っていると思います。
TSUTAYAがDVD旧作レンタル半額だったので久々に映画でも観てみようと思い、
借りてきたのが「太陽を盗んだ男」。ジュリーも還暦ですし良いタイミングですね!
ごくごく普通の中学教師が、プルトニウムを盗み出して自らの手で原爆を作り上げ、
国家に挑戦していく姿を描いた、伝説の監督・長谷川和彦による反体制的ピカレスク・ロマン。
作品名と沢田研二が主演、という事ははさすがに知識として持ち合わせていたのですが、
お恥ずかしい事にストーリーや他の出演者、スタッフ等は全く知らずに観始めました。
個人的には何も先入観を持たずにこの作品に触れて良かったと思ったよ…!
主人公である中学教師とその生徒が乗ったバスが
突然『天皇陛下にお会いして話がしたい』と
銃を構えて乗り込んできた男にバスジャックされるシーンから始まり、
そこからのストーリー展開があまりに予想外であり、
その予想外の展開が怒涛の波となって押し寄せてきます。
公開当時はストーリー性よりもアクションの派手さが見所として推されていたのかな?
予告編を観たらカーチェイスシーンがたんまりですね。
漫画のワンシーンのような派手なアクションシーンも作品を盛り上げる要素でしょうが、
それよりも菅原文太演じる山下警部の体の張りっぷりといいますか不死身っぷりが凄い!
文太、「救急車持って来い!」と言いつつ、自分が抱きかかえて救急車に乗せる!!
ヘリに片腕でぶら下がりながら登場!ぶら下がりながら銃撃開始!!
ヘリから落ちても生きてる!ってか銃で10発近く撃たれても生きてる!!
もう文太観てるだけで十分お腹いっぱいです。ステキすぎるよ山下警部!
…と、いうような面白文太(失礼な!)も重要ですが、カメラワークも素晴らしい。
個人的に特に印象に残っているのが水面をバックに重なる城戸とゼロのキスシーン。
終盤での城戸と山下警部の死闘前、向かい合って座る二人のシーン。
映画を観る上でカメラワークを特に意識をして観るのですが、
計算されて映し出されたそれらひとつひとつの『画』が印象深く残っております。
ただ、「原爆」という、現在なら題材にするのも難しいテーマをストーリーの要に持ちつつも、
それに翻弄される国家、社会を目の当たりにしたところで
目的意識を持ち合わせていない主人公自身が苛立ち、やるせなさに翻弄されていく。
そんな姿を描く様が映像としての完成度の高さも相俟って
今でも新しく、斬新な映画として観る事が出来ました。本当今更観た事を悔やまれる。
何気にキャスティングも魅力的。
城戸のあの際どさはあの時のジュリーだからこそ演じられたのだと思うし、
万が一、現代版にリメイクなんてことがあっても
今の俳優さんであの際どさを上手に演じられる方が思いつかない。
菅原文太も、池上季実子も素敵でした。西田敏行が細かった!戸川京子も出てたんだね…!
原爆に向かって一言、ポツリと呟くあの台詞がこの作品の総てなのかもしれないな。
時間がある時にもう一度観てみようと思います。
借りてきたのが「太陽を盗んだ男」。ジュリーも還暦ですし良いタイミングですね!
![]() | 太陽を盗んだ男 [DVD] (2006/06/23) 沢田研二菅原文太 商品詳細を見る |
ごくごく普通の中学教師が、プルトニウムを盗み出して自らの手で原爆を作り上げ、
国家に挑戦していく姿を描いた、伝説の監督・長谷川和彦による反体制的ピカレスク・ロマン。
作品名と沢田研二が主演、という事ははさすがに知識として持ち合わせていたのですが、
お恥ずかしい事にストーリーや他の出演者、スタッフ等は全く知らずに観始めました。
個人的には何も先入観を持たずにこの作品に触れて良かったと思ったよ…!
主人公である中学教師とその生徒が乗ったバスが
突然『天皇陛下にお会いして話がしたい』と
銃を構えて乗り込んできた男にバスジャックされるシーンから始まり、
そこからのストーリー展開があまりに予想外であり、
その予想外の展開が怒涛の波となって押し寄せてきます。
公開当時はストーリー性よりもアクションの派手さが見所として推されていたのかな?
予告編を観たらカーチェイスシーンがたんまりですね。
漫画のワンシーンのような派手なアクションシーンも作品を盛り上げる要素でしょうが、
それよりも菅原文太演じる山下警部の体の張りっぷりといいますか不死身っぷりが凄い!
文太、「救急車持って来い!」と言いつつ、自分が抱きかかえて救急車に乗せる!!
ヘリに片腕でぶら下がりながら登場!ぶら下がりながら銃撃開始!!
ヘリから落ちても生きてる!ってか銃で10発近く撃たれても生きてる!!
もう文太観てるだけで十分お腹いっぱいです。ステキすぎるよ山下警部!
…と、いうような面白文太(失礼な!)も重要ですが、カメラワークも素晴らしい。
個人的に特に印象に残っているのが水面をバックに重なる城戸とゼロのキスシーン。
終盤での城戸と山下警部の死闘前、向かい合って座る二人のシーン。
映画を観る上でカメラワークを特に意識をして観るのですが、
計算されて映し出されたそれらひとつひとつの『画』が印象深く残っております。
ただ、「原爆」という、現在なら題材にするのも難しいテーマをストーリーの要に持ちつつも、
それに翻弄される国家、社会を目の当たりにしたところで
目的意識を持ち合わせていない主人公自身が苛立ち、やるせなさに翻弄されていく。
そんな姿を描く様が映像としての完成度の高さも相俟って
今でも新しく、斬新な映画として観る事が出来ました。本当今更観た事を悔やまれる。
何気にキャスティングも魅力的。
城戸のあの際どさはあの時のジュリーだからこそ演じられたのだと思うし、
万が一、現代版にリメイクなんてことがあっても
今の俳優さんであの際どさを上手に演じられる方が思いつかない。
菅原文太も、池上季実子も素敵でした。西田敏行が細かった!戸川京子も出てたんだね…!
原爆に向かって一言、ポツリと呟くあの台詞がこの作品の総てなのかもしれないな。
時間がある時にもう一度観てみようと思います。
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